先住民の行政
先住民とトレス海峡諸島民に関わる行政は、国の一般行政部門から分離されています。問題が多岐にわたるので、オーストラリアにおける行政の中で最も多くの要求が付けられる部門の一つです。最近のオーストラリア各政府の政策は、先住民やトレス海峡諸島民には自らの将来を決定する権利があるという考えに基づいて立てられ経済的自立を伴う自決を促進する政策です。 1972年から1990年3月までの間は、先住民とトレス海峡諸島民関係の問題は主として、当時の先住民関係の事柄を扱った州政府の省と、先住民とトレス海峡諸島民の経済・社会的発展促進を目的とした先住民開発委員会の管轄でした。 1989年11月に、かつての先住民関係省と先住民開発委員会を統合して、先住民・トレス海峡諸島民委員会(ATSIC)を設立する法案が、オーストラリア国会を通過しました。新しい委員会は、1991年3月に活動を開始しました。委員会は20人の委員によって運営されていますが、その内の17人はオーストラリア各地にある、先住民とトレス海峡諸島民の60の地区議会に属する690人の議員によって選出されています。 この新しい委員会の機能には、従来の二つの政府機関を併合した以上のものがあります。先住民とトレス海峡諸島民に、自分たちに関係する問題を決定する力を与えようとするものです。 ATSICの目標を要約すれば次のとおりです: ・オーストラリア土着の住民に対し、自分たちに影響を及ぼす政府政策の立案と実施に最大限の参画の保証 ・自己管理と自給の開発促進 ・オーストラリア土着住民に対する経済・社会・文化開発の保証 ・あらゆるレベルにおいてオーストラリア土着住民に関係する政策の調整保証 連邦政府は、先住民とトレス海峡諸島民の文化を、オーストラリアの文化生活と不可分の明らかな特徴を持つ文化として認識し、先住民とトレス海峡諸島民の環境、歴史、独自性に対しては、彼ら以外の国民には通常与えられない特典が認められるべきであると信じています。
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参考資料:1993年オーストラリア大使館広報部発行「最初のオーストラリア人」より抜粋
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