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先住民の保健

 

白人による植民が始まるまでは、先住民とトレス海峡諸島民は栄養のバランスの取れた食べ物を取り、健康的な生活を営んでいたようです。しかし異人種との接触で、土着の住民たちにほとんど、あるいは全く抵抗力のない病気が持ち込まれ、これが急速に蔓延していきました。そして、これまでの伝統的な食べ物から、栄養価の貧弱な西洋風食べ物への移行で、この事情は一層悪化しました。 さらに最近では、呼吸器疾患、B型肝炎、耳鼻科疾患など伝染性の病気や、生活様式に影響された心臓血行障害、糖尿病などが、オーストラリア土着住民の健康を大きく脅かしています。アルコール飲料、その他の物質の乱用もこうした病気を悪化させています。
 1970年代から事態は向上してはいますが、先住民とトレス海峡諸島民hオーストラリアに住む他民族の中では、未だに健康状態が最悪です。こうした状態を改善する目的で、連邦政府は土着オーストラリア人のための特別の保健計画に資金の支出を続けています。
 この特別の保健計画には、すべての先住民児童に対するB型肝炎の免疫予防や耳の保健、聴覚サービス、先住民の麻薬乱用撲滅計画などが含まれています。
 地域社会で管理している先住民とトレス海峡諸島民の保健サービスは、事件つのための重要な要素であるという認識もあります。現在オーストラリアには92の先住民とトレス海峡諸島民の保健組織があります。
 最初の先住民保健所が開設されたのは、シドニー郊外のレッドファーンで、1971年のことでした。1987年12月連邦・州・準州・特別地域の先住民問題・保健関係大臣の会議で、先住民の健康向上のためには全国的に調整された計画を促進する必要があるということで同意をみました。その結果、全豪先住民保健戦略実行組織が創設されました。
 この組織の報告に応えて、連邦政府は土着住民の健康水準向上のため、5年間に2億3,200万ドルの追加予算支出を計上しました。州・準州・特別地域もこの計画に相当額の支出をするものと思われます。
 予算の多くは、住居、給水、下水、電気、通信、道路など地域社会が緊急に必要とするものを含めた、総合的な公衆保健計画に支出される予定です。
 未だにオーストラリア土着住民にとって貧弱な健康状態が大きな問題ですが、先住民やトレス海峡諸島民の健康問題に対する一般の認識はかなり高まりました。低所得、粗悪な住居事情、適切な知識の不足が、依然として大人や子供の健康に影響を与えています。
 保健戦略はこうした問題に対処するために計画されています。

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参考資料:1993年オーストラリア大使館広報部発行「最初のオーストラリア人」より抜粋

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